専門病態栄養看護師
専門病態栄養看護師とは
臨床におけるよりよい栄養管理を行うために、専門的知識および技術を有する看護師の資質向上を図り、国民の健康増進に貢献することを目的とするため、日本病態栄養学会は学会認定制度を設け、日本病態栄養学会認定専門病態栄養看護師を認定しています。
専門病態栄養看護師の資格と業務
専門病態栄養看護師とは、栄養スクリーニング・評価による栄養看護計画の立案と栄養モニタリングなどの栄養管理能力を有する看護師に対し、本学会が与える資格である。
専門病態栄養看護師に必要な資質と業務
専門病態栄養看護師は、栄養管理の基本を習得し、栄養管理の的確な実践と栄養看護を提供できる者であり、その業務は、チーム医療に参画し他職種と連携して計画された栄養管理の安全な実施と適切な栄養看護を他の看護師に教育・指導することである。
栄養看護とは
栄養障害に陥りやすい状態にある患者に対し、予防のための方法を援助し、栄養障害による治療や生活への影響を防ぐこと、また、栄養障害を有する患者に対し、改善に必要な治療が苦痛なく実施されるように援助し、栄養障害に起因する日常生活の弊害が最小限となるようにすること。さらに、栄養障害により引き起こされた身体機能の低下を改善するように援助し、社会生活が営めるように促すことである。
栄養看護計画とは
栄養看護を実践するための看護計画である。
認定試験の受験資格
認定試験の受験資格は次の各項の条件を全て満たす必要があります。
1.2年以上本学会会員であること。
2.日本国の正看護師免許を有する者。
3.正看護師免許取得後、医療機関で3年以上の栄養管理の実務経験を有すること。
4.以下の条件を満たすこと。1)本学会に関連する活動として以下の3つ以上に参加していること。
本学会年次学術集会
本学会主催の看護師セミナー(必須)
本学会主催のNSTセミナー
本学会主催のNSTスキルUP講習会2)本学会の主催する教育セミナー(受験者用e-ラーニング)を受講修了していること。
3)栄養管理に関する5症例のレポートを提出すること。
①消化器疾患、②循環器疾患、③糖尿病・代謝疾患、④腎疾患、⑤呼吸器疾患、⑥血液疾患、⑦内分泌疾患、⑧脳神経疾患、⑨免疫アレルギー疾患 のうち2分野以上にわたる5症例。高齢者、がん、褥瘡を有する症例を含むことが望ましい。
★注:日本病態栄養学会認定「NST研修40時間」を修了している者は、修了証書提出をもって1)および2)を満たしたこととする。他学会等が認定し、診療報酬におけるNST加算算定要件にある所定の研修を終えている者については、修了証書提出をもって1)を満たしたこととする。
専門病態栄養看護師の認定
認定試験は年1回行われます。専門病態栄養看護師の認定を希望する者は、あらかじめ定められた期日までに次の各号に定める申請書類に受験料を添えて委員会に提出する。委員会の審査で有資格と認められた者は認定試験を受験することができる。受験資格なしと認められた者にはその旨通知すると共に受験料を返還する。
申請書類
1.日本病態栄養学会の専門病態栄養看護師認定申請書
2.日本病態栄養学会の会員歴
3.日本国の正看護師免許証または登録証(写し)
4.医療施設長の栄養管理実務経験証明書(所定の書式による)
5.本学会に関連する活動(3つ以上)の証明書(所定の書式による)
6.教育セミナー修了証
7.症例記録(5症例:所定の書式による)
受験料
20,000円
認定開始
令和2年から受験開始予定